Ca拮抗薬、ACE阻害薬に乳がんリスクなし
【海外短報】
2017年03月24日 07:00
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高血圧を有する高齢女性のカルシウム(Ca)拮抗薬またはACE阻害薬の長期使用は乳がんリスクとは関係しないと、米・Kaiser Permanente ColoradoのグループがAm J Epidemiol(2017; 185: 264-273)に発表した。
Ca拮抗薬またはACE阻害薬の長期使用と乳がんリスクとの関係については議論がある。同グループは、1997~2012年にKaiser Permanenteヘルスケアシステムの3施設で、55歳以上の高血圧女性を対象にCa拮抗薬またはACE阻害薬の使用期間と浸潤性乳がん発症との関係を検討した。
対象には、Ca拮抗薬使用の1万9,674例とACE阻害薬使用の9万78例が含まれた。1~12年間の使用で、Ca拮抗薬群の397例(2.0%)とACE阻害薬群の1,733例(1.9%)に乳がんの発症が認められた。
解析の結果、Ca拮抗薬では1~2年未満の使用と2~12年未満の使用で乳がんリスクに差は認められなかった。ACE阻害薬では、1~2年未満と比較した乳がんリスクのハザード比は5~6年未満の使用で0.76(95%CI 0.63~0.92)、9~10年未満の使用で0.63(同0.43~0.93)であった。
(編集部)