感染性腸炎患者の1割強がその後IBSを発症
【海外短報】
2017年04月18日 13:35
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© Getty Images ※画像はイメージです
感染性腸炎に罹患した患者の10%強がその後に過敏性腸症候群(IBS)を発症することを示すメタ解析結果が、米・Mayo ClinicのグループによりGastroenterology(2017; 152: 1042-1054. e1)に発表された。
同グループは、1994~2015年8月の医学電子データベースから、感染性腸炎罹患後のIBS発症に関するコホート研究を検索。感染性腸炎患者を3カ月~10年間追跡した45研究(患者数計2万1,421例)を解析対象としたメタ解析により、感染性腸炎後のIBSの有病率、感染性腸炎非罹患の対照群と比較した相対リスク、患者および腸炎に関連するIBSの危険因子を検討した。
その結果、感染性腸炎罹患後の全45研究における平均IBS有病率は12カ月目までが10.1%、それ以降は14.5%であった。対照群と比較した患者群のIBS発症リスクは、感染性腸炎罹患後12カ月目までが4.2倍、それ以降は2.3倍であった。
IBSのリスクには女性、腸炎罹患時の抗菌薬使用、不安・抑うつ・身体化(somatization)・神経症的傾向と、腸炎の重症度が関係していた。
(編集部)