メニューを開く 検索を開く ログイン

ホーム »  ニュース »  2017年 »  薬剤情報 »  XLH治療薬、初の適応症でPⅢ結果を公表

XLH治療薬、初の適応症でPⅢ結果を公表

 2017年04月20日 07:20
プッシュ通知を受取る

 X染色体遺伝性低リン血症(XLH)で、初の適応症の取得を目指すburosumabの第Ⅲ相臨床試験の結果が、協和発酵キリンを含む開発・関連企業3社によって本日(4月19日、欧米時間は18日)公表された。XLH患者では、血中リン濃度を調節する線維芽細胞増殖因子(FGF)23が遺伝性に過剰発現しているため、腎尿細管でのリン再吸収を阻害し低リン血症を惹起、その結果、骨石灰化障害を来す。日本も同試験に参加しており、北米、欧州、日本、韓国による国際共同試験として実施された。

続きを読む(読了時間:約 2.0 分) 

94%の患者でリン濃度が正常域にシフト

 BurosumabはFGF23を阻害する完全ヒト型抗体医薬であり、経口リン酸製剤などの投与により低リン血症を改善する現行の治療法とは異なり、XLHの病態に直接作用する初の機序を有する。

 Burosumabの第Ⅲ相国際共同臨床試験は、成人XLH患者134例における24週後の同製剤(1mg/kgを4週に1回皮下投与)の有効性と安全性を評価する、ランダム化プラセボ対照二重盲検比較試験。

 主要評価項目である「24週間の血中リン濃度の平均値が正常域にある対象者の割合」は、プラセボ群8%に対しburosumab群は94%と、有意に高かった(P<0.0001)。また、副次評価項目である「関節のこわばり」「運動機能」「痛みに関するQOL」は、ベースライン時に比べてburosumab群ではいずれも改善傾向が見られた。一方、プラセボ群では「関節のこわばり」「運動機能」が有意に悪化(各P=0.0122、P=0.0478)、「痛みに関するQOL」は改善傾向であった。

有害事象などでプラセボとの差なし

 安全性については、有害事象および治療に関連した有害事象に両群間で有意差はなかった。10%以上の高頻度に見られた有害事象は、背部痛(burosumab群15%、プラセボ群9%)、鼻咽頭炎(同13%、9%)、歯の膿瘍(同13%、8%)、注射部位反応(12%、12%)など。重大な有害事象は各群で2件報告されたが、治療との関連性は否定された。

 なお、リン再吸収抑制の阻害による異所性石灰化についても両群間で差がなかった。

まず欧州で申請

 以上から、今回burosumabのFGF23阻害作用によりXLH例の血中リン濃度を正常域にシフトさせることが確認された。しかし、それによって骨石灰化が促進され、XLH患者の骨の成長・維持に同製剤が寄与するかどうかは明らかでない。そのため、同製剤による骨への直接的評価を目的に、骨生検を行う第Ⅲ相非盲検試験(成人XLH 14例)が進行中である。同試験は今回、発表された第Ⅲ相臨床試験成績を補完する位置付け。

 Burosumabは、グローバルの中でまず欧州医薬品庁(EMA)に、昨年(2016年)12月にXLHの適応で申請された。

 同適応では、低リン血症による骨への影響がより大きい小児においても、日本を含む第Ⅲ相国際共同臨床試験が進行中である。なお、米食品医薬品局(FDA)は昨年、小児XLHの第Ⅱ相臨床試験・中間解析に基づいて、burosumabを"breakthrough therapy(画期的治療薬)"に指定した。

 その他に、FGF23を分泌する腫瘍によって低リン血症を来す腫瘍性骨軟化症(TIO)においても、同症を適応症とした第Ⅲ相臨床試験が進行中である。

  • Western Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Index(WOMAC)およびBrief Pain Inventory Question 3に基づく評価

(田上玲子)

  

ピックアップコンテンツ

コメント機能は会員限定サービスです。

ワンクリックアンケート

医師が時間外労働、年2100時間超。先生は?

ホーム »  ニュース »  2017年 »  薬剤情報 »  XLH治療薬、初の適応症でPⅢ結果を公表

医療・医学ニュースサイト
MedicalTribuneウェブへようこそ
ご利用は完全無料です

今、会員登録いただくと
もれなく1,000ポイント進呈!※医師会員限定(既に登録済みの会員は対象外)
※ポイントはAmazonギフト券等に交換が可能です

本キャンペーンを適用するには
下記よりご登録くださいもしくは登録時に下記キャンペーンコードをご入力

P11507036 有効期限:11月末まで