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医師の健康と医療の両立に取り組む−日医

働き方検討委員会を設置

 2017年05月11日 14:40
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 国民の健康を守り、医療の安全かつ安定的な提供を継続するためには、医療者自身が健康で就業できる環境にあることが欠かせない。働き方改革が議論される中、日本医師会(日医)は5月10日に開かれた記者会見で、質の高い医療提供体制の維持と医師自身の健康確保を両立する制度の検討を目的に「医師の働き方検討委員会(プロジェクト)」を会内委員会として設置することを発表。日医常任理事の松本吉郎氏が概要を説明した。

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2008年以降の取り組み

 日医では、以前から勤務医の健康確保のための取り組みを行っている。2008年に「勤務医の健康支援に関するプロジェクト委員会」を設置し、勤務医の過重労働問題について検討を行ってきた。2009年には日医会員の勤務医1万人を対象にアンケートを行い、その結果を踏まえて「勤務医の健康を守る病院7カ条」「医師が元気に働くための7カ条」のリーフレットを作成して全会員に配布している。

 また、医師のメンタルヘルスや医療機関における産業医の保健活動の活性化などをテーマに各地で医師の職場環境改善ワークショップを開催し、啓発活動を行っている。2013年には「勤務医の労務管理に関する分析・改善ツール」を作成。同ツールは、チェックリストで現状把握を行った上で、すぐに改善できるところから勤務環境の見直しに着手していく内容となっている。

患者への対応を拒むことは難しい

 松本氏は「医師という職業の第一の役割は人間の生命と健康を守ることである。医の倫理が原点と考えており、しっかりとした倫理観、道徳観を持つことが常に意識されなければならない。このため、日医では医師の職業倫理指標を作成して周知を図っている」と説明した。

 医療機関は所属する勤務医に対して、患者に医療を提供することを指示できる立場にあるが、患者が緊急で診療を受けたいと来院した場合、医師は病院の指示ではなく職業意識に基づいて行動する。これに医師の応召義務などが加わり、医師が患者への対応を拒むことは難しいといったことが、他の職種とは異なる点である。また業務と研究、研修、教育などの境界が混然としている。

 働き方改革としては、"今できる改革"と"将来的な改革"と2つに分けて考えていくという。"今できる改革"としては、既に全都道府県に設置されている医療勤務環境改善支援センターの周知と活用が挙げられる。同センターには社会保険労務士が常駐しており、医療機関の労務管理やアドバイスを無償で行っている。

 2015年に実施された勤務医1万人を対象とした2回目のアンケートの結果では、勤務状況は若干改善された部分はあるものの、医師の健康環境は依然として良い状態とは言い難い状況だったという。同氏は「働き方改革の議論をきっかけに、各都道府県の支援センターには同ツールの活用、"勤務医の健康支援のための15のアクション"の取り組み推進など、具体的な支援に取り組むよう、働きかけをしていく」と述べた。

医師の特性を考慮した仕組が必要

 個々の医療機関のみでは対応が困難な医師確保については、医師偏在の調整機能を担う地域医療支援センターが都道府県を横断して医師の調整ができるような仕組みを工夫していく必要がある。また医療機関においては、医師を支援するためのコーディネーター能力を備えた中核的な人材の育成なども必要だという。

 松本氏は「医療安全と質の高い医療提供体制の確保の両立を大前提とし、医師という職業の特性を十分に考慮した仕組みが必要である。時間外労働の規制については、応召義務がある医師にはどのような方式が考えられるのか、診療科間の差、病院機能の差、地域の差を一律に捉えることができるのか、などさまざまな問題がある。勤務医の休憩や休日については、当直との兼ね合いもあり、どのような制度が望ましいのかという点が論点になる」と述べ、「今後は、このような論点を中心に委員会で医師の働き方について検討していきたい」と展望した。

(慶野 永)

  

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