ビタミンDとCa高摂取に早期閉経予防作用
【海外短報】
2017年07月25日 07:20
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ビタミンDとカルシウム(Ca)の高摂取が早期閉経の予防につながる可能性があると、米国のグループがAm J Clin Nutr(2017;105:1493-1501)に発表した。
ビタミンDとカルシウム(Ca)の高摂取が早期閉経の予防につながる可能性があると、米国のグループがAmJClinNutrの6月号に発表した。
卵巣機能が45歳以前に停止する早期閉経は女性の約10%に見られ、心血管疾患や骨粗鬆症などのリスクと関係する。早期閉経の危険因子は明らかではないが、最近のデータでビタミンDの高摂取がリスクを軽減する可能性が示唆されている。同グループは、Nurses'HealthStudyⅡの参加女性を対象にビタミンDおよびCaの摂取と早期閉経との関係を検討した。
食物摂取頻度質問票を用いて、食物とサプリメントからのビタミンDとCaの摂取量を4年ごとに調査した。113万人・年の追跡で、1991年の登録時に閉経前だった全参加者のうち2,041例が45歳以前の早期閉経を報告した。
年齢、喫煙歴、その他の因子を補正後、食物からのビタミンD摂取量の最高五分位群(摂取量の中央値528IU/日)は、最低五分位群(同148IU/日)に比べ早期閉経リスクが17%低かった(ハザード比0.83、95%CI0.72~0.95、傾向性のP=0.03)。同様に、食物からのCa摂取量の最高五分位群(摂取量の中央値1,246mg/日)では、最低五分位群(同556mg/日)に比べ13%のリスク低下が認められた(ハザード比0.87、95%CI0.76~1.00、傾向性のP=0.03)。
この関係性は乳製品から摂取したビタミンDとCaで強く、サプリメントの高用量摂取による早期閉経リスクの低下は認められなかった。
(編集部)