アレンドロン酸投与で高齢者の骨折が減少
【海外短報】
2017年08月02日 06:00
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© Getty Images ※画像はイメージです
ステロイドを使用している高齢患者の大腿骨近位部骨折の予防にビスホスホネート製剤のアレンドロン酸投与が有効であると、スウェーデンのグループがJAMA(2017; 318: 146-155)に発表した。
65歳以上の健康診断受診者43万3,195例が登録されたスウェーデンの全国データベースを用いた後ろ向きコホート研究で、5mg/日以上の経口プレドニゾロンによる治療を3カ月以上受けた後にアレンドロン酸が処方された1,802例を特定。傾向スコアマッチングにより、同用量で同じ治療期間のプレドニゾロン使用者6,076例の中からアレンドロン酸非使用の対照1,802例を選択した。
全体の平均年齢は79.9歳で、2,524例(70%)が女性だった。中央値1.32年の追跡期間中に確認された大腿骨近位部骨折はアレンドロン酸群27例、対照群73例で、1,000人・年当たりの発生率はそれぞれ9.5例、27.2例(絶対率差-17.6例)であった。多変量補正Coxモデルでは、アレンドロン酸の使用は大腿骨近位部骨折リスクの65%低下(ハザード比0.35、95%CI 0.22~0.54)と関係していた。
アレンドロン酸の使用による上部消化管症状または消化性潰瘍の増加は見られなかった。また、薬剤誘発性骨壊死の発生はなかった。
(編集部)