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自宅で最期、遠隔死亡診断〔読売新聞〕

 2017年08月07日 14:18

看護師が出向き、みとり補助

 自宅や介護施設で亡くなる患者について、厚生労働省は、医師が対面することなく、情報通信機器を使って死亡診断を行える体制を整備する。すぐに訪問できる医師がいないなどの理由から、死期が近くなると入院しなければならないケースが出るなど支障が生じていた。情報通信技術(ICT)の活用で、住み慣れた場所でのみとりができるようにする。

■手続き滞る

 火葬に必要な死亡診断書の交付には、医師による診察が必要だ。心臓や瞳孔の状態から死亡を確認し、犯罪や事故の可能性の有無を調べ、死因を判断する。

 医師がすぐに駆けつけられないと、火葬までの一連の手続きが滞る。このため、離島など医師が不在の地域では、家族らが、遺体を長時間保管したり、医師のいる場所まで長距離搬送したりする。死期が近づくと、住み慣れた自宅から、遠方の病院に移る地域もある。

 都市部でも、問題が起きている。クリニックが夜間・休日の対応をしていなかったり、出張で医師が不在だったりする場合に家族が呼吸停止などに気づいたら、救急車を呼ぶよう医師から指示されているケースは珍しくない。特別養護老人ホームでも、非常勤の嘱託医が医療機関を離れられず、入所者に救急車が必要になることがよくある。

 川崎大師訪問看護ステーション(川崎市)統括所長の看護師・島田珠美さんは、「みとり目的の搬送が、救急現場の疲弊の一因になっている。救急車を受け入れた病院が、かかりつけでなかったなどの場合は、警察が、事件性の有無を調べる事態になることもあり、家族の心理的な負担も増す」と指摘する。

■研究班が指針案

 今後、多死社会が進み、現在、年間約130万人の死亡者は、2040年のピーク時には約167万9000人になる見通しだ。在宅でのみとりの増加も見据えて、政府は昨年6月、遠隔の死亡診断の条件付き解禁を閣議決定。その後、厚労省研究班が具体的な条件や手順の検討を進め、今年6月、指針案をまとめた。

 指針案では、遠隔診断の対象は、死亡前14日以内に医師が診察し、がんなどの持病で死期が近いと予測された患者とした。事前に、患者や家族に実施の同意や積極的な治療や延命措置を望まない意思を文書で確認しておく。

 実施に際しては、▽医師が対面しての死亡診断まで12時間以上かかる▽医師の代わりに患者の所に行き診断を補助する看護師がいる――などを条件に定めた。

 補助する看護師は、訪問看護などで3年以上の勤務経験を持ち、所定の研修を受けるとした。手順は、〈1〉看護師が、患者の写真を撮影したり、携帯できる心電図計でデータをとったりする〈2〉誤送信を防ぐシステムを使い医師に送信〈3〉データを読み取って医師が診断〈4〉看護師が死亡診断書を代筆し家族に渡す――という流れだ。

 犯罪や事故の疑いがないかを調べるには、体の各部位の損傷や、まぶたのうっ血、口や耳、鼻の中の出血の有無などを確認する必要がある。そのため、看護師が送信する写真は10枚以上になるものとみられる。

 研究代表者で東海大教授(法医学)の大沢資樹さんは、「事前にしっかりした説明がないと、家族は、なぜ写真を何枚も撮るのか分からず、不信感を抱きかねない。十分に研修を受けた看護師が、医師と協調して慎重に進めるべきだ」と話す。

 厚労省は9月にも看護師の研修を始める。当面は、適切に行われたか、課題はないか、など一例ごとに検証する。

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(2017年8月7日 読売新聞・中島久美子)

ヨミドクター

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