血圧Jカーブの機序は説明できず
CAD合併高血圧3万例超のCLARIFY Registry
2017年09月01日 06:00
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45カ国で安定冠動脈疾患(CAD)を合併する高血圧患者3万2,703例を登録したCLARIFY Registry研究では、拡張期血圧(DBP)70~79mmHgを底辺として、それより高値でも低値でも心血管イベントのリスクが上昇するというJカーブの関係が示されていた。フランス・Université Paris DiderotのEmmanuelle Vidal-Petiot氏は、動脈硬化症例ではDBPが低下して脈圧(PP)が上昇することから、DBP低値での心血管リスク上昇はPP上昇が原因(動脈スティフネスがJカーブに関与する)との仮説をCLARIFY Registryのデータで検証。しかし、PP上昇は心血管リスク上昇と独立した関連が認められるものの、DBP低値におけるリスク上昇の主な決定要因ではないことが示されたと欧州心臓病学会(ESC 2017、8月26~30日、バルセロナ)で報告した。