FDA、ケイキサレートに安全性情報を発出
他の経口薬との服用間隔を3時間以上に
2017年09月22日 06:40
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米食品医薬品局(FDA)は9月6日、高カリウム(K)血症治療薬ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(商品名ケイキサレート)について、一般的に処方される多くの経口薬と結合し、その吸収および作用を減弱させることを示す研究結果を受け、同薬と他の経口薬との同時服用を避けるよう勧告する安全性情報を発出した。こうした可能性を減らすために、同薬と他の経口薬を服用する場合は3時間以上間隔を空けることを推奨している。
胃不全麻痺では6時間以上空けて服用
ポリスチレンスルホン酸ナトリウムは、高K血症に対し腸管内でNa/Kイオン交換によりK排泄を促進して血清K値を低下させる。
今回の勧告は、in vitro研究で6種の薬剤(降圧薬のアムロジピンとメトプロロール、抗菌薬のアモキシシリン、利尿薬のフロセミド、抗てんかん薬のフェニトインおよび抗血栓薬のワルファリン)で、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムに対する有意な結合が起こることが判明したことを受けたもの。
これらの知見に基づいて、FDAは「ポリスチレンスルホン酸ナトリウムは他の多くの経口薬と同様に結合する可能性があり、他の経口薬服用から3時間(胃不全麻痺例では6時間)以上間隔を空けて服用することで結合リスクを減らす」と結論付けている。この推奨間隔は、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムまたは他の薬剤の胃通過に必要な予測時間に基づく。最終的に、薬剤相互作用に関する追加研究を、同薬の製造元であるConcordia Pharmaceuticals社に求めないとしている。また、同薬のラベルに投与間隔に関する情報を追加する。
(坂田真子)