心膜炎の10%程度はオカルトがんのマーカー
【海外短報】
2017年10月05日 06:20
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© Getty Images ※画像はイメージです
心膜炎患者の10%程度にオカルトがん(先に転移巣が発見された後に発見される原発巣のがん)のマーカーとしての心膜炎(いわゆるがん性心膜炎)が見られるとのデータが、デンマークなどのグループによりCirculation(2017; 136: 996-1006)に発表された。
同グループは、デンマークの医療データベースを用いて1994~2013年に新規に心膜炎と診断された全患者(がん既往患者は除く)を抽出し、全国コホート研究を行った。2013年11月まで追跡し、一般人口と比較したがんの標準化罹患比(SIR)を算出した。
急性心膜炎患者1万3,759例中1,550例(11.3%)で、その後に肺がん、腎がん、膀胱がん、リンパ腫、白血病、部位不明の転移がんなどが診断された。がん全体のSIRは1.5で、心膜炎診断後3カ月までのSIRは12.4と極めて高かった。また、心膜炎を発症したがん患者は、心膜炎がないがん患者に比べ3カ月および1年生存率が低かった。
(編集部)
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