脈圧の上昇が将来の全死亡予測に有用
【海外短報】
2017年11月26日 06:30
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将来の全死亡予測には平均動脈圧(MAP)より脈圧の上昇が有用であると、ギリシャなどのグループがAm J Hypertens(2017; 30: 1093-1099)に発表した。
同グループは、16~95歳の正常血圧者7万1,629例を対象に上腕の脈圧(bPP)とMAPを1992年と平均5.8年後の2回測定。中心脈圧(cPP)を確立されたアルゴリズムで推定した。2回の測定におけるbPP、cPP、MAPの変化を上昇、低下、不変(参照群)に分類し、中央値6.9年の追跡における全死亡(2,033例)との関係を検討した。
交絡因子を補正したCox回帰モデルで、参照群と比較した全死亡の相対リスク(RR)を算出した。その結果、bPPまたはcPPの上昇はRRの200%上昇、bPPとcPPの低下はRRの15%低下、MAPの上昇はRRの68%上昇、MAPの低下はRRの7%上昇と関係していた。性で層別化した相互作用解析では、脈圧の年間上昇幅は男性では55歳以下で大きく、女性では55歳以下で小さかった。
(編集部)