生物学的製剤治療中の乾癬患者は髄膜炎に注意
【海外短報】
2017年12月11日 06:00
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生物学的製剤による全身療法を受けている乾癬患者では重篤感染症の1つとして髄膜炎に注意する必要があると、米国のグループがJ Am Acad Dermatol(2017; 77: 838-844)に発表した。
生物学的製剤は中等症~重症乾癬の治療に有効だが、重篤感染症のリスク増大と関係する可能性がある。同グループは、Kaiser Permanente Northern Californiaの会員の中から全身療法歴がある成人乾癬患者5,889例を特定。計2万9,717人・年追跡し、生物学的製剤使用群と対照群(非生物学的製剤による全身療法)で重篤感染症の発症を検討した。
年齢、性、人種/民族、併存症を補正した結果、生物学的製剤使用群は対照群に比べ重篤感染症のリスクが有意に高かった(補正ハザード比1.31、95%CI 1.02~1.68)。生物学的製剤使用群では、特に皮膚・軟部組織の感染症(同1.75、1.19~2.56)と髄膜炎(同9.22、1.77~48.10)で有意なリスク上昇が認められた。
(編集部)