静脈性下腿潰瘍への低用量アスピリンは無効
【海外短報】
2018年01月10日 06:05
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静脈性下腿潰瘍に対する補助療法としての低用量アスピリン投与は支持されないと、ニュージーランドのグループがBMJ(2017; 359: j5157)に発表した。
同グループは、静脈性下腿潰瘍患者251例を登録。低用量アスピリン(150mg/日)群(125例)とプラセボ群(126例)に1:1でランダムに割り付け、24週間投与した。全例に標準治療として圧迫療法を行った。主要評価項目は、潰瘍(複数の場合は最大の潰瘍)の治癒までの日数とした。
その結果、潰瘍の治癒までの日数の中央値はアスピリン群が77日、プラセボ群が69日で有意差はなかった(ハザード比0.85、P=0.25)。治癒した患者はアスピリン群が88例(70%)、プラセボ群が101例(80%)であった(リスク差-9.8%、P=0.07)。潰瘍面積の推定変化はアスピリン群4.1cm2、プラセボ群4.8cm2だった(平均差-0.7cm2、P=0.25)。
有害事象の発生はアスピリン群が29例で計40件、プラセボ群が27例で計37件であった(P=0.71)。
(編集部)