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血液でアルツハイマー判別、原因物質を簡単に検査...国立長寿研など発表〔読売新聞〕

 2018年02月02日 06:00
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 認知症で最も多いアルツハイマー病の原因物質の脳内への蓄積を、わずかな血液で調べることができる検査法を開発したと、国立長寿医療研究センター(愛知県 大府(おおぶ)市)と島津製作所(京都市)の研究チームが発表した。

 調べるのは「アミロイドベータ(Aβ)」というたんぱく質で、発症の20年ほど前から脳に徐々に蓄積するとされる。簡便な検査法ができたことで、発症前の人を対象にした根本的な治療薬の開発を促進するものと期待される。

 研究論文が、1月31日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に掲載された。

 Aβの検査は現在、1人あたり十数万~数十万円かかる特殊な脳画像検査や、背骨の間に針を入れて脳脊髄液を採取する検査法が用いられている。費用や体への負担が大きく、大規模な研究が難しい原因にもなっている。

 Aβは血中にわずかな量しか含まれておらず、血液検査で調べるのは難しいとされてきた。研究チームは、Aβの蓄積によって変動する複数の関連物質の比率から脳内の蓄積の度合いを推定する技術を開発し、わずか0・5ccの血液で測定できる方法を確立した。

 アルツハイマー病は、無症状だがAβが徐々に蓄積する段階を経て、軽度認知障害(MCI)、発症へと進む。研究チームは、オーストラリアにある世界有数の認知症研究組織と連携。健康な人を含む60~90歳の日本人121人とオーストラリア人111人を対象に、血液検査と脳画像検査を行い、結果を比較した。両国とも約9割で一致し、Aβの有無を正しく判定できた。

 同センターの柳沢勝彦・研究所長によると、アルツハイマー病の根治薬の研究は近年、発症前段階を対象としている。簡単な血液検査で対象者を選び出せることで、研究の加速が期待できるという。さらに、「治療法が開発されて社会の合意が得られれば、発症前の高齢者検診に生かせる可能性もある」としている。

 研究チームの一員で2002年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所シニアフェローの田中耕一さんは「医療・創薬に役立つものを作りたいと研究を続けてきたが、私たちの開発した分析技術が、認知症薬研究への活用が見通せるところまで来たことは感慨深い。もうひと踏ん張りしなくてはと思う」と話す。

 岩坪 威(たけし)・東京大教授(神経病理学)の話「Aβの蓄積を血液検査で調べるのは難しいと考えられていたが、日本だけでなく海外のサンプルでも正確さが再現できており、信頼性が高いとみられる。発症前段階を対象にした治療薬の開発研究にとって大きな前進だ」

【アルツハイマー病】 認知症全体の6~7割を占めるとされる。神経細胞が傷ついて脳が萎縮(いしゅく)し、記憶が欠落したり、時間や場所がわからなくなったり、身の回りのことが出来なくなったりする。進行を抑える目的の薬はあるが、根本的に治す薬は現時点ではない。

(2018年2月1日 読売新聞)

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