医療費削減の決め手となるか!? 動き出す地域フォーミュラリー―前編
地域フォーミュラリー実施に向けた現状と課題
2018年09月19日 16:10
4名の医師が参考になったと回答
フォーミュラリーとは、有効性、安全性、経済性などの観点から患者に対して選択されるべき医薬品を定めたリストと使用指針のことである。これを地域医療に適用する「地域フォーミュラリー」についてのシンポジウムが2018年8月4日、東京大学の伊藤謝恩ホールで開催された。
◎この記事のポイント
■地域フォーミュラリーに関する現状や、課題、必要性について、医師の栗谷義樹氏、前・厚生労働省医政局長の武田俊彦氏が講演を行った■山形県の酒田・鶴岡地区では、ID-Linkを利用した「ちょうかいネット」が稼動。地域の医療連携に活用するべく、登録患者の診療記録が開示されている
■高齢化と過疎化が進む同地区は、地域包括ケアをさらに進め、効率的に医療資源を利用して医療提供体制を確保する。その1つに地域フォーミュラリーが挙げられている
■医薬分業の観点から見ても、薬物療法の費用対効果が改善され、患者アウトカムが向上すれば、薬剤師の役割りに説得力が増す