未治療PD-L1陽性NSCLCへのペムブロリズマブ+イピリムマブの第Ⅲ相が中止に
中間解析でOS、PFSいずれも延長せず
2020年12月01日 14:41
3名の医師が参考になったと回答
米・Merckは11月9日、PD-L1陽性〔Tumor Proportion Score(TPS)50%以上〕で上皮成長因子受容体(EGFR)変異/ALK融合遺伝子陰性の非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名キートルーダ)と抗CTLA-4抗体イピリムマブ(商品名ヤーボイ)併用による一次治療の有効性と安全性を検討する第Ⅲ相ランダム化比較試験KEYNOTE-598の中止を発表した。
KEYNOTE-598では、ペムブロリズマブ単独投与を対照にペムブロリズマブ+イピリムマブ併用療法の有効性と安全性が検討された。主要評価項目は全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)だが、中間解析において、いずれもペムブロリズマブ+イピリムマブ併用療法群において有意な延長を示すことができず、グレード3〜5の有害事象、重篤な有害事象、中止や死亡につながる有害事象の発生率が対照群よりも高かったことから、独立評価委員会の勧告を受け入れて中止となった。結果の詳細については今後の学会で明らかにされる予定であるという。