婦人科腫瘍学会が卵巣がん治療時の相同組換え修復欠損検査の指針を提示
2021年01月04日 16:19
日本婦人科腫瘍学会の「がんゲノム医療、HBOC診療の適正化に関するワーキンググループ」は12月29日、卵巣がんの診療において保険診療として実施する相同組換え修復欠損の実施を見据え、ゲノム不安定性およびBRCA1/2の状態に基づく相同組換え修復欠損の検査を実施する際の考え方について取りまとめた。
わが国において、オラパリブ(商品名:リムパーザ)はプラチナ製剤感受性再発卵巣がんに対する維持療法として2018年1月に承認され、昨年(2020年)12月に相同組換え修復欠損を有する卵巣がんにおけるベバシズマブを含む初回化学療法後の維持療法として承認された。
ニラパリブ(商品名:ゼジューラ)は昨年9月、卵巣がんにおける初回化学療法後の維持療法、プラチナ製剤感受性の再発卵巣がんにおける化学療法後の維持療法、プラチナ製剤感受性の相同組換え修復欠損を有する再発卵巣がんの治療薬として承認された。
これらの卵巣がんの治療においてオラパリブまたはニラパリブを考慮する場合、コンパニオン診断として相同組換え修復欠損の検査が必要となる(関連記事「卵巣がんへの経口PARP阻害薬などが承認」「前立腺がんと膵がんで初のPARP阻害薬が承認」)。