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大気汚染によるCOVID-19発症・重症化の機序一端を解明

2021年02月05日 15:36

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 京都大学地球環境学堂教授の高野裕久氏、同大学工学研究科特別研究学生の佐川友哉氏らの研究グループは2月4日、大気中微粒子のPM2.5が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の細胞侵入口を拡大することを明らかにしたと発表した。同成果は、Environ Res 2021年1月7日オンライン版に掲載された。

 高野氏らによると、大気汚染、特に大気中の微小な粒子(Particulate matter;PM)による汚染状況が悪い地域で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発症数や重症者数、死亡者数が多いという疫学的調査結果が世界の各地から報告されているものの、その理由は明らかにされていなかった。

 SARS-CoV-2が体内に侵入する際には、感染する対象(ヒトや動物:宿主)の細胞にあるACE2とTMPRSS2という2つの分子が重要であり、この2つの分子が多くなるほど感染を起こしやすく、重症化しやすいと考えられる。同氏らは、サイクロン法で大気中から採取したPMを吸い込んだマウスの肺で、その後起こる変化を多重免疫染色という方法を用いて検討。その結果、特に2型肺胞上皮細胞という肺の伸展維持に重要な細胞で、SARS-CoV-2の細胞内への侵入口であるACE2と、侵入を促すTMPRSS2という2つの蛋白質が増加していること、すなわち、PMがSARS-CoV-2の侵入口を広げていることを示したという。

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