AZのコロナワクチン、有効率は76%
2021年03月26日 11:18
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アストラゼネカは3月26日、同社が開発を進めているSARS-CoV-2のワクチンAZD1222の米国での第Ⅲ相臨床試験の主要解析の結果、ワクチンの2回接種による有効性は76%だったと発表した。
同試験は、健康または安定した慢性疾患を有し、SARS-CoV-2ウイルスやCOVID-19への曝露のリスクが高い18歳以上の成人3万2,449例の被験者を対象に、米国、ペルー、チリの88の治験施設で実施された。AZD1222または生理食塩水であるプラセボを4週間隔で2回筋肉内接種する2群に割り付けた。
主要評価項目である症候性COVID-19発症予防に対するワクチンの有効性は、4週間隔で2回接種した後15日以降において76%(CI: 68%~82%)。すべての年齢集団において結果は同程度で、65歳以上の高齢者での有効性は85%(CI: 58%~95%)、副次評価項目である重症・致死性な疾患および入院予防に対する有効性は100%だった。
同ワクチンは、SARS-CoV-2のスパイク蛋白質の遺伝子を抗原に用いて、複製能力を欠損させたチンパンジーのアデノウイルスをベクターに利用して体内で免疫反応を誘導する。接種後、表面スパイクタンパク質が産生され、免疫系を刺激して、後に体が感染した場合にSARS-CoV-2ウイルスを攻撃する。