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COVID-19抗体医薬候補AZD7442、国内臨床試験を3月開始

2021年03月31日 18:15

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 アストラゼネカは3月31日、同社が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防・治療を適応として開発中の抗体医薬候補AZD7442の国際共同第Ⅲ相臨床試験TACKLEおよび第Ⅰ相臨床試験を日本国内で3 月に開始したと発表した。

 AZD7442は、米ヴァンダービルト大学が発見し、2020年6 月にアストラゼネカが独占的にライセンスを受けたもので、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染し回復した患者が持つ2種類の抗体を模倣している。設計時に同社独自の半減期延長技術を適用することで、1回の接種後6〜12カ月間治療効果が持続することが期待される長時間作用型抗体(Long-Acting AntiBody;LAAB)とされる。筋肉注射によって投与され、SARS-CoV-2 ウイルスに感染した患者の発症や重症化の予防に加え、ウイルスにさらされる前に予防する効果も期待されている。また、ワクチンの接種が適さないと判断される人々や、追加保護が必要とされる高リスク集団の予防薬として、ワクチンを補完する可能性があるという。

  AZD7442については、2020年11月にCOVID-19予防を適応として安全性と有効性を確認する国際共同第Ⅲ相臨床試験(PROVENT、STORM-CHASER)を実施。また今年(2021年)1月にはCOVID-19治療を適応として安全性と有効性を確認する国際共同第Ⅲ相臨床試験TACKLEを開始している。今回開始が発表された国内での第Ⅲ臨床試験は、後者のTACKLE試験となる。同試験は米国、英国、ドイツなどでも実施しており、全体で18歳以上の男女1,700例の登録を目標としている。

 また国内で開始された第Ⅰ相試験は、AZD7442の日本人における安全性や忍容性を評価することを目的とするもので、健康な18~55歳の男女32人が対象とされている。

 なお同社は、規制当局より同薬の承認が得られた際に、日本に抗体医薬を提供するべく昨年末より日本政府と交渉を開始しているという。

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