独ベーリンガーと米がんセンターが肺がんで提携拡大
KRASおよびTRAILR2標的化合物の開発を加速
2021年04月26日 17:33
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ドイツ・ベーリンガーインゲルハイムは4月26日までに、米・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターと共同で、バーチャル研究開発センター(VRDC: Virtual Research and Development Center)の共同運営を継続し規模を拡大すると、このほど発表した。今後、同社と同センターは、肺がん(特に非小細胞肺がん)の治療薬候補について、同社が保有するカーステン・ラット肉腫ウイルスがん遺伝子ホモログ(KRAS: Kirsten rat sarcoma)、および腫瘍壊死因子(TNF)関連アポトーシス誘導リガンド受容体2(TRAILR2: TNF-related apoptosis-inducing ligand receptor 2)を標的とする治療薬ポートフォリオを活用して新たな分子の探索を進める。
本提携は2019年に開始され、今回の新契約に基づき共同研究がさらに5年間継続される。VRDCに関する本契約は柔軟に設定されており、同社と同センターは、肺がんに対するKRASおよびTRAILR2標的治療薬の開発プログラムの対象を、同社が保有するファースト・イン・クラスのSOS1:汎KRAS阻害薬BI 1701963、KRAS G12C阻害薬(BI 1823911)、MEK阻害薬(BI 3011441)、二重特異性TRAILR2作動薬(未公表)などに拡大できるという。