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新規糖尿病治療薬tirzepatideがインスリングラルギンに対する優越性示す

年内に米・FDAに申請データを提出予定

2021年05月31日 12:51

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 日本イーライリリーは5月28日までに、新規糖尿病治療薬tirzepatideの第Ⅲ相国際臨床開発プログラムであるSURPASSプログラムの中で最大かつ最長の試験であるSURPASS-4の結果を発表。ベースラインから52週時におけるHbA1cおよび体重について、tirzepatideの3用量(5mg、10mg、15mg)全群にわたり、インスリングラルギン群に対する優越性が示された(いずれも有意差あり)とした。

 tirzepatideはGIP、GLP-1の両インクレチンに作用する週1回投与のGIP/GLP-1デュアル受容体作動薬。同試験では、心血管イベントの発症リスクが高い2型糖尿病の成人患者2,000例超を対象に、tirzepatideのインスリングラルギンに対する有効性と安全性を評価。52週時のHbA1cは、インスリングラルギン群で1.44%低下したのに対し、tirzepatide5mg群、10mg群、15mg群でそれぞれ2.24%、2.43%、2.58%低下した。体重は、インスリングラルギン群で1.9 kg(2.2%)増加したのに対し、tirzepatide3群でそれぞれ7.1kg(8.1%)、9.5kg(10.7%)、11.7kg(13.0%)減少した。

 tirzepatideの安全性については、これまでに確立されたGLP-1受容体作動薬の薬剤クラスと同様で、最も多く報告された有害事象は悪心、下痢、嘔吐といった消化器関連だった。多くは投与量の増量期間中に認められ、時間の経過とともに減少した。52週時における有害事象に起因する治療中止割合は、tirzepatide3群でそれぞれ8.2%、7.3%、8.9%、インスリングラルギン群で2.9%だった。

 tirzepatideの国際共同試験としては5つ目で最後の試験となる今回の試験結果により、SURPASSプログラムは米食品医薬品局(FDA)への申請要件である心血管イベントのリスク評価を満たしたため、同社は2021年末までに米国規制当局へ申請データパッケージを提出予定だという。

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