腎性貧血治療薬ダプロデュスタット、5件の第Ⅲ相で有効性示す
ASCENDプログラムの結果を発表
2021年07月30日 17:37
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グラクソ・スミスクラインは7月29日までに、腎性貧血治療薬である経口低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素阻害薬(HIF-PH阻害薬)ダプロデュスタットについて、5件の第Ⅲ相試験から成るASCENDプログラムの結果、有効性および安全性が示されたと発表した。
腎性貧血患者を対象にした試験では、未治療患者群にダプロデュスタットを投与するとヘモグロビン(Hgb)値が改善され、標準治療の選択肢となる赤血球造血刺激因子製剤(ESA)による治療を受けている患者群にダプロデュスタットを投与するとHgb値が維持された。
また、非透析患者および透析患者を対象とした2件の試験では、両試験の共主要評価項目である主要心血管イベント(MACE)のリスクに関し、ESA群に対するダプロデュスタット群の非劣性が示された。
さらに同プログラム全体で、ダプロデュスタット投与群は非透析患者および透析患者のいずれに対してもおおむね良好な忍容性が確認された。
ダプロデュスタットは現在、日本において腎性貧血患者を対象に承認されている。
なお詳細な試験結果は、年内に開催される学会で発表される予定であるという。
(陶山慎晃)