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遺伝性網膜ジストロフィーにおける遺伝子診断と遺伝カウンセリングが先進医療Bとして承認

2021年09月03日 17:54

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 神戸市立神戸アイセンター病院は、シスメックスと共同で開発を進めてきた遺伝子パネル検査「IRD パネル検査システム(仮称)」を用いる「遺伝性網膜ジストロフィーにおける遺伝子診断と遺伝カウンセリング」が、9月2日に先進医療Bとして承認され、本検査を2021年10月以降に開始予定であると発表した。

 遺伝性網膜ジストロフィー(Inherited Retinal Dystrophy: IRD)は網膜の機能に障害をきたす一連の遺伝性進行性の疾患の総称であり、代表的なものに指定難病の網膜色素変性症がある。失明に至ることもあり、症状が進行すると患者ひとりでの生活が困難で、介助者による生活支援が必要となる。

 国内における遺伝性網膜ジストロフィーの診断・治療は現在、眼科での検査や臨床症状に基づいて行われているが、研究により原因遺伝子の特定や遺伝形式が明らかになりつつある。その結果、症状の進行予測による治療方針の決定、ロービジョンケア計画の策定や、科学的根拠を伴う生涯にわたる適切な遺伝カウンセリングが可能となり、就学・就職への準備や家族計画など、発症リスクが明確になった患者の QOL 向上に大きく貢献することが期待される。

 これまで同院とシスメックスは、2020年2月に締結した包括連携契約に基づき、遺伝性網膜変性疾患におけるゲノム医療の臨床実装に向け、遺伝性網膜ジストロフィー患者の原因遺伝子を特定する遺伝子パネル検査「IRD パネル検査システム(仮称)」の共同開発を実施。このたび、同検査を用いて行う「遺伝性網膜ジストロフィーにおける遺伝子診断と遺伝カウンセリング」が、9月2日に先進医療Bとして承認された。これを受けて、2021年10月以降に本検査を同院にて開始し、患者の受診機会拡大を目的に、本検査を実施できる先進医療協力施設を増やしていく予定だという。

 本先進医療Bでは、遺伝カウンセリング、本検査の実施、および検査結果に基づく専門家の協議による治療計画およびロービジョンケア計画策定までを評価し、その結果に基づいて遺伝性網膜ジストロフィーにおける臨床フローに対する保険収載を目指す。

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