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フィネレノンの心腎保護効果、SGLT2iに匹敵

RCT 816件・47万例超のネットワークメタ解析

2023年04月21日 16:53

414名の医師が参考になったと回答 

 中国・Sichuan UniversityのQingyang Shi氏らは、近年承認された非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)フィネレノンおよびGIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチドを含む薬剤13種の2型糖尿病患者に対する心腎保護効果および体重減少効果を標準治療薬と比較したランダム化比較試験(RCT)816件・47万例超のシステマチックレビューとネットワークメタ解析を実施。その結果、SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬は死亡を含む有害な心血管・腎転帰の低減に極めて有益であること、フィネレノンは両薬剤にほぼ匹敵する有益性を示したこと、チルゼパチドは最大の体重減少効果を示したことをBMJ2023; 381: e074068)に発表した(関連記事「MR拮抗薬が糖尿病合併症CKDの心腎を保護」)。

非致死性脳卒中はCLP-1受容体作動薬でのみ

 今回の解析対象薬剤は、SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬、DPP-4阻害薬、チアゾリジン薬、スルホニル尿素薬、メトホルミン、αグルコシダーゼ阻害薬、グリニド薬、インスリン製剤(basal、bolus、basal-bolusの3種類)、GIP/GLP-1受容体作動薬、MRAの13種。Shi氏らは、Ovid MEDLINE、EMBASE、Cochrane Centralに2022年10月14日までに英語で報告された研究を検索し、成人2型糖尿病患者を対象にこれらの薬剤を試験当時の標準治療薬と比較した追跡期間が24週間以上のRCT 816件・47万1,038例を解析に組み入れた。

 ランダム効果ネットワークメタ解析の結果、全死亡(257件)減少との関連はSGLT2阻害薬〔オッズ比(OR)0.88、95%CI 0.83~0.94、エビデンスの確実性:高い〕、GLP-1受容体作動薬(同0.88、0.82~0.93、高い)、フィネレノン(同0.89、0.79~1.00、中等度)で認められた。心血管死(144件)減少との関連は、SGLT2阻害薬(同0.86、0.80~0.94、高い)とGLP-1受容体作動薬(同0.87、0.81~0.94、高い)で認められた。一方、DPP-4阻害薬の心血管死への影響は示されなかった(同1.00、0.92~1.09)。

 非致死性心筋梗塞(209件)減少との関連は、SGLT2阻害薬(OR 0.90、95%CI 0.82~0.98、エビデンスの確実性:高い)とGLP-1受容体作動薬(同0.91、0.85~0.98、中等度)で認められた一方、非致死性脳卒中(178件)減少との関連はGLP-1受容体作動薬でのみ示された(同0.85、0.77~0.94、高い)。

フィネレノンは全死亡、心不全入院、末期腎不全の減少と関連

 心不全による入院(142件)減少との関連は、SGLT2阻害薬(OR 0.66、95%CI 0.60~0.73、エビデンスの確実性:高い)、フィネレノン(同0.78、0.66~0.92、中等度)、GLP-1受容体作動薬(同0.91、0.83~0.99、中等度)で認められた。

 末期腎不全(54件)の減少は、SGLT2阻害薬(OR 0.61、95%CI 0.55~0.67、エビデンスレベルの確実性:中等度)、GLP-1受容体作動薬(同0.83、0.75~0.92、中等度)、フィネレノン(同0.83、0.75~0.92、中等度)で認められた。

 健康関連QOL(33件)改善との関連は、SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬、チルゼパチドで見られたが(全てエビデンスの確実性:中等度)、事前に定義した最小重要差には達しなかった。

体重減少はチルゼパチドで8.5kgと最大

 体重減少効果(531件)はチルゼパチドが最も大きく(平均減少量8.57kg、95%CI 7.75~9.40kg、エビデンスの確実性:中等度)、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬、メトホルミンも中程度の体重減少効果が認められた(平均減少量0.72~4.62kg)。

 有害事象は薬剤クラス固有のものが多く、SGLT2阻害薬では性器感染症、チルゼパチドおよびGLP-1受容体作動薬では重篤な胃腸障害、フィネレノンでは入院を要する高カリウム血症などが見られた。

 以上を踏まえ、Shi氏らは「成人2型糖尿病患者においては、SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬が死亡を含む有害な心血管・腎転帰の低減に極めて有益であることが確認されたことに加え、フィネレノンは両製剤とほぼ同等の有益性を示した。チルゼパチドはこれらの薬剤を上回る最大の体重減少効果を示したものの、現時点で心血管・腎転帰に対する有益性は認められなかった」と結論。「エビデンスおよび科学の進歩を絶えず評価して、2型糖尿病の臨床診療ガイドラインを更新していく必要性が浮き彫りになった」と付言している。

(太田敦子)

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