アステラス、地図上萎縮を伴うAMD治療薬をEMAに申請
2023年08月18日 13:52
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アステラス製薬は8月18日、地図上萎縮(GA)を伴う加齢黄斑変性(AMD)治療薬として開発中の補体因子C5阻害薬avacincaptad pegol(ACP)について、欧州医薬品庁(EMA)に承認申請が受理されたと発表した。
GAはAMDの病態の1つで、世界で約500万人が片目または両目にGAを発症しているとされる。不可逆的な視力低下を引き起こし、GA患者の66%(推定)に失明や重度の視覚障害を引き起こす可能性がある。ACPはC5蛋白質を標的とすることで網膜細胞の変性を引き起こす補体系の活性を低下させ、GAの進行を遅らせる効果が期待されている。
今回の承認申請は、GAを伴うAMD患者を対象にACPの安全性と有効性を評価した2件のピボタル試験(GATHER1試験、GATHER2試験)に基づいて行われた。参加者はGAを伴うAMD患者286例(GATHER1試験)と448例(GATHER2試験)。両試験とも、毎月1回ACPを2mgずつ硝子体内投与する群と偽処置対照群を比較し、ベースライン、6カ月目、12カ月目における眼底自発蛍光法で測定されたGA面積を主要評価項目として検討したところ、ACP投与群でGAの進行速度が有意に抑制された。
同薬は既に今年(2023年)8月4日に米食品医薬品局(FDA)の承認を得ている。