pUL97キナーゼ阻害薬maribavir、臓器移植におけるCMV感染症で承認申請
2023年11月20日 17:16
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武田薬品工業は11月17日、pUL97キナーゼ阻害薬maribavir(TAK-620)について、造血幹細胞移植を含む臓器移植におけるサイトメガロウイルス(CMV)感染症を適応として承認を申請したと発表した。
CMV感染症は移植後の患者に最もよく見られる感染症の1つである。移植後に感染または再活性化すると、移植臓器の喪失などの深刻な状態に陥る可能性がある。
今回の承認申請は、国内、海外で実施された2件の第Ⅲ相非盲検試験の結果に基づく。国内試験は、主に日本人で造血幹細胞移植(HSCT)または固形臓器移植(SOT)を受けたCMV感染・感染症患者を対象に、海外試験はHSCTまたはSOTを受け既存の抗CMV治療に難治性または抵抗性のCMV感染・感染症患者を対象に実施され、臓器移植後のCMV感染症に対するmaribavirの有効性と安全性が評価された。同薬は経口投与が可能であり、患者負担の軽減が期待できるという。