難聴合併18トリソミー患児、補聴器が有効
2023年12月19日 16:55
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18トリソミー症候群は18番染色体の全長または一部の重複に基づく先天異常症候群で、発生率は出生児3,500~8,500人当たり1人と推計される。先天性心疾患をはじめとする重篤な合併症のために生存率が低く、発達遅滞を伴うことから以前は積極的な治療介入が控えられていたが、近年では治療法の開発により生存率が向上し、QOL改善を目的とした介入が模索されている。一方、18トリソミー症候群では高頻度に難聴が合併するが詳細な報告は少なく、治療法も確立されていない。長野県立こども病院耳鼻咽喉科部長の佐藤梨里子氏、信州大学耳鼻いんこう科頭頚部外科学教室教授の工穣氏らは、18トリソミー症候群患児における難聴の臨床的特徴および補聴器の装用効果を検討する前向きコホート研究を実施。補聴器装用により聴力および対人反応の改善が見られたとの結果をAm J Med Genet A(2023年12月7日オンライン版)に報告した。