実験段階の薬が腎臓病治療に大きな前進をもたらす?
2024年01月09日 16:50
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実験段階にある腎臓病の治療薬「BI 690517」によって腎障害により悪化した尿中マーカーが有意に改善することが、米ワシントン大学腎臓病学臨床教授のKatherine Tuttle氏らが実施した同薬の第2相臨床試験で示された。慢性腎臓病(CKD)患者にBI 690517を投与したところ、主に肝臓で作られるタンパク質であるアルブミンの尿中濃度の低下が認められたという。詳細は、「The Lancet」に12月15日掲載された。尿中アルブミン濃度は長年にわたって腎臓病の進行度を評価するための指標として使用されている。Tuttle氏は、現行の診療を変え得る「かなりインパクトがある研究結果だとわれわれは考えている」と話す。