蜂窩織炎の鑑別にサーモとALT-70が有用
2024年03月29日 13:48
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蜂窩織炎はよく見られる皮膚軟部組織感染症だが、静脈うっ滞性皮膚炎、深部静脈血栓症、薬疹、リンパ浮腫、痛風など他の炎症性皮膚疾患との鑑別が難しく、蜂窩織炎患者と診断された症例の約30%が偽蜂窩織炎だったとの報告もある(JAMA Dermatol 2017; 153: 141-146)。こうした誤診により抗菌薬が過剰に使用され、患者の安全性や公衆衛生を脅かす懸念があるため、鑑別のツールとしてサーモグラフィによる皮膚表面温度測定とALT-70〔asymmetry(非対称性)、leukocytosis(白血球増加症)、tachycardia(頻脈)、年齢70歳以上〕予測モデルが提案されている。米・University of Wisconsin-Madison School of Medicine and Public HealthのMichael S. Pulia氏らは、蜂窩織炎の鑑別における患部皮膚表面温度とALT-70予測モデルの精度を検証する前向き診断検証研究を実施。両者の組み合わせで診断能が向上するとJAMA Dermatol(2024年3月27日オンライン版)に報告した。