つけ爪などに用いる瞬間接着剤に熱傷リスク

国民生活センターが注意喚起

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 国民生活センターは6月19日、つけ爪などに用いられる瞬間接着剤の主成分であるシアノアクリレート系物質に熱傷リスクがあることを同公式ホームページで周知し、注意喚起した(関連記事「小児の即席麺関連熱傷、わが国で発生率高い」)。

 同センターによると、消費者から寄せられる苦情相談情報の収集を行う全国消費生活情報ネットワークシステム(PIO-NET)において、これまでに「つけ爪用接着剤が手指に垂れ、ティッシュペーパーで拭き取ったところⅡ度の熱傷を負い、1カ月以上の通院を要するとの診断を受けた」などといった、瞬間接着剤による熱傷に関する危害情報が7件寄せられているという。また今年(2024年)5月には、小児につけ爪用接着剤がかかり、熱傷を負ったという事故も報道されている。

 シアノアクリレート系の物質は、空気中や接着面の水分と反応して重合し硬化する際に反応熱が発生する。特に、ティッシュペーパーや布などに染みこんで表面積が拡大すると、化学反応が急激に進み大きな反応熱が発生することがあり、その部分に触れると熱傷を負うおそれがある。

 同センターではこのような物質の危険性を周知するとともに、誤って付着した場合の対処法として、衣類なら大量の水をかける、手指ならぬるま湯で揉むことを指示。使用前には商品の表示や取扱説明書を読み、ポリエチレン手袋を装着するよう勧告している。

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする