「LDLコレステロール(LDL-C)値が低下すれば動脈硬化は抑制できる」は刷新すべき考えかもしれない。近年、動脈硬化性心疾患の危険因子としてリポ蛋白(a)〔Lp(a)〕が注目を集めている。国立循環器病研究センター心臓血管内科部門の片岡有氏は、第56回日本動脈硬化学会(7月6~7日)で、臨床試験中のLp(a)降下薬について「LDL-C値が低下しても、Lp(a)値が高ければ1年以内に心血管イベントを起こす可能性がある。今後はLDL-C値とLp(a)値をともに確認する必要が出てくるだろう」と述べた(関連記事:「リポ蛋白(a)を標的とした脂質改善薬の開発」)。