オシメルチニブとデュルバルマブ、肺がんで適応拡大申請

アストラゼネカ

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 アストラゼネカは昨日(7月31日)、第三世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬オシメルチニブ(商品名タグリッソ)と抗PD-L1抗体デュルバルマブ(イミフィンジ)の単剤療法について、肺がん治療における化学放射線療法後の治療選択肢拡大に向けた適応拡大申請を行ったと発表した(関連記事:「デュルバルマブ、限局型小細胞肺がん患者の死亡リスク27%改善」)。

 オシメルチニブは、第Ⅲ相試験LAURAの結果に基づき、エクソン19欠失型またはエクソン21(L858R)点突然変異が確認された切除不能なステージⅢのEGFR受容体遺伝子変異を有する非小細胞肺がん(NSCLC)に対する根治的化学放射線療法後の治療薬として適応拡大申請された。

 同試験では、プラセボ群と比べオシメルチニブ群で病勢進行または死亡のリスクが84%低かった〔ハザード比(HR)0.16、95%CI 0.10~0.24、P<0.001)。無増悪生存(PFS)中央値は、プラセボ群の5.6カ月に対し、オシメルチニブ群では39.1カ月と長かった。さらに、事前に規定し解析された全てのサブグループにおいて、一貫したPFSの延長が見られた

 デュルバルマブは、第Ⅲ相試験ADRIATICの結果に基づき根治的化学放射線療法後に疾患進行が認められない限局型小細胞肺がん(LS-SCLC)に対する単剤療法として適応拡大申請された。なお、同適応症に対するデュルバルマブ単剤療法は、2024年6月に厚生労働省より希少疾病用医薬品の指定を受けている(関連記事:「デュルバルマブ、限局型小細胞肺がんで希少疾病用医薬品の指定を取得」)

 同試験では、プラセボ群に対しデュルバルマブ群で死亡リスクが27%低かった〔全生存(OS)のHR 0.73、95%CI 0.57~0.93、P=0.0104〕。OSの推定中央値はプラセボ群が33.4カ月、デュルバルマブ群が55.9カ月で、3年推定生存率はそれぞれ48%、57%だった。また、プラセボ群に対しデュルバルマブ群では病勢進行または死亡のリスクが24%低く(PFSのHR 0.76 95%CI 0.61~0.95、P=0.0161)、PFS中央値はプラセボ群が9.2カ月、デュルバルマブ群が16.6カ月、2年後に病勢進行を認めなかった患者の割合は、それぞれ34%、46%だった。

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