海外学会とのコラボレーションでJDDWの国際化を

日本消化器関連学会機構(Organization of JDDW) 理事長
関東中央病院 病院長

小池 和彦 氏

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 5学会が集結する国内最大級の学術集会である日本消化器関連学会週間(JDDW)では、毎年さまざまな趣向を凝らしたセッションを提供しており、今年のJDDW 2024も各学会大会長の先生方の素晴らしいご連携とご尽力によって、外科を含め全消化器領域にわたる大変調和の取れた数々のセッションが実現いたしました。特に統合プログラムでは、ゲノム時代の内科学・外科学や医工連携コンソーシアムおよびプラットフォームといった、JDDWならではのテーマを楽しめる企画が充実しております。また、医療セミナーや女性医師・研究者プログラムでは、現地会場での意見交換を存分に味わっていただけると思います。

 今年は1日目の時点で参加登録者数が昨年(2023年)を上回り、現地参加も増え、JDDW 2024は幸先の良いスタートを切ることができました。会場を見渡すと足早に聴講会場へと向かう参加者の姿が見られ、学会に高い期待を持っていただいている様子がうかがえました。活気のある様子を直に目にすると、主催する側として学会をより盛り上げようという思いが強まります。こうした参加者と主催者が互いに抱く思いが相乗効果を生み、素晴らしい学術集会が生まれるのだと思います。現地開催ならではの雰囲気を肌で感じ、あらためて学術集会の良さを実感しました。

 昨今、国際化は消化器領域に限らず、日本の学会全体が抱える課題の1つになっています。新型コロナウイルス感染症の流行の影響により、学術集会での国際交流の多くはウェブを通じた開催に場を移行しました。しかし、海外の演者と実際に顔を合わせ議論してこそ、言葉の壁を越えて相互理解が深まるものです。今年は数多くの海外演者を日本へお招きしましたので、特に若い先生方にはぜひ会場で積極的に発言や質問をして、海外の演者と議論を展開していただきたいと思います。こうした機会を重ねていくことが、JDDWの国際化につながっていくでしょう。

 今年は女性大会長の選出がありませんでしたが、JDDWでは女性の活躍に向けた取り組みを積極的に続けています。教授職など消化器領域を担う女性リーダーが増えつつあるので、将来的には多くの女性大会長が誕生するものと期待しています。また、今後JDDWでは米国をはじめ欧州、アジアなどの海外学会とのコラボレーションをより推進していき、日本の消化器領域における国際化に貢献してまいりたいと思います。

左から金岡繁氏、堀口明彦氏、四柳宏氏、小池和彦氏、矢作直久氏、坂本直哉氏

第67回日本消化器病学会大会

[会長]上野 義之 
山形大学 内科学第二(消化器内科学)

第110回日本消化器内視鏡学会総会

[会長]田中 聖人 
京都第二赤十字病院

第29回日本肝臓学会大会

[会長]加藤 直也 
千葉大学大学院 消化器内科学

第23回日本消化器外科学会大会 

[会長]瀧口 修司 
名古屋市立大学大学院 消化器外科学

第63回日本消化器がん検診学会大会

[会長]岡庭 信司 
飯田市立病院 消化器内科

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