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弁護医師(R)田邉昇の快刀乱麻! 弁護医師(R)田邉昇の快刀乱麻!

快刀乱麻③ 法人ってなんだ?

会社法から見た医療法人のガバナンス 第1回

 2016年04月06日 07:07

 やっと,「会社法から見た医療法人のガバナンス」のテーマで,本稿を皆さんにお届けすることができる。読者の中には,個人開業医の先生,一人医師医療法人の理事長,市民病院など公立病院や,済生会・日赤などの全国規模の各種の法人立の医療機関にお勤めの方などがいらっしゃると思う。個人開業以外の医療機関は,いずれも開設者は法人である。都道府県や市町村なども「公法人」と呼び,立派な法人である。

  これらの法人の中で,法制度上最もリファインされているのが,会社法に基づいて設立される株式会社である。わが国の経済活動のほとんどを担っており,数も多いことから,非常に精緻なガバナンスが構築されている。逆に言えば,学者と官僚のお遊びが大半で,ほ とんどは無視され,一部大企業は振り回されている。今般の特定機能病院のガバナンス見直しも,会社法に詳しい弁護士が委員に入ったので,やたら五月蝿いも のになっている。医療機関の開設者となる法人には,上記にあげたように,医療法に基づく医療法人や,各種の設置法に基づく赤十字病 院(日本赤十字社法),国立病院(独立行政法人国立病院機構法)といった特別法に基づいて成立している法人,済生会のような社会福祉法に基づくものや,公法人などがある。

 これらの法人については,実はガバナンスについての論理も非常に不十分であり,裁判例やガイドも乏しい。このことから,医療機関においても手探り状態なのである。今回の「会社法から見た医療法人のガバナンス」のテーマでは,医療法人内でのトラブルなどについて,会社法の考え方と対比,あるいは参照して解決方法を考えていくというのが狙いである。法人についての説明や実際のガバナンス上の問題点についての解説は次回以降に追々するとして,今回は,そもそも論として,「法人ってなんだろうか」という話をしておきたい。

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