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ドクターズアイ 鈴木秀和(消化器) ドクターズアイ 鈴木秀和(消化器)

P-CABによるピロリ菌除菌療法の実力のほどは?

慶應義塾大学医学教育統轄センター 鈴木秀和

 2016年04月14日 07:00

研究の背景:胃内pH5以上の環境を実現

 プロトンポンプ阻害薬(PPI)が発売されてから既に4半世紀が経過し,これまでに世界中の多くの酸関連疾患患者がその恩恵に浴してきた事実はいうまでもないが,一方でPPIの課題も明らかになってきた。つまり,①酸に不安定であるため腸溶性製剤にする必要があり,疾患や併用薬による胃排出能の遅延や亢進などに作用発現時間や血中薬物濃度が影響される②十分な効果発現に時間がかかり,最大効果を得るまでに内服開始後約3~5日間を要する③夜間に認められる酸分泌を十分に抑制できないケースが見られる④遺伝子多型のあるCYP2C19で主に代謝されるため,血中薬物濃度および酸分泌抑制効果に代謝の速いextensive metabolizer(EM)と代謝の遅いpoor metabolizer(PM)の間でばらつきが見られる―ことなどである。

 これらのPPIの課題を克服する形で,PPIとはクラスの異なる化合物として開発されたのがカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(Potassium-Competitive Acid Blocker: P-CAB)であり,わが国では昨年(2015年)2月からボノプラザンが発売されている。

  ボノプラザンは胃底腺の壁細胞に到達すると,受動輸送によって細胞質内や分泌細管のacid spaceに移行する。強酸性下でプロトネーションされることで膜透過性が低下し,細胞質への移行が起こりにくくなり,また,酸で分解されにくいため,分泌細管の中に長時間貯留する。H+, K+-ATPaseに対して,ボノプラザンはK+と競合的に非共有結合し,その結合の解離速度は非常に遅いために,壁細胞内に高濃度に集積し,H+分泌を強く阻害する。分泌細管内に長時間とどまることで,新たな酸分泌刺激により分泌細管の膜上に現れたH+, K+-ATPaseに対しても阻害作用を示し,長時間,作用を持続することになる。ボノプラザンのH+, K+-ATPase阻害作用はPPIのランソプラゾールに比べ強力で,同薬はpHで活性が変化するのに対し,ボノプラザンはpHの影響をほぼ受けない,つまり酸による構造変換を必要とするプロドラッグではない。このため,pHの上昇する食後においても強力なH+, K+-ATPase阻害活性を持つ(J Pharmacol Exp Ther 2010; 335:231-238)。Helicobacter pyloriH. pylori)の除菌療法を効率良く遂行するためには,通常は胃内pH5以上の環境設定が必要とされているため,除菌療法はボノプラザンの長所が最大限に活用できる治療オプションと考えられるわけである。

 この連載では既に逆流性食道炎に対するボノプラザンの治療効果について解説をした(関連記事)。今回は,H.pylori除菌治療についての実力を見てみよう。

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