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ドクターズアイ 岩田健太郎(感染症) ドクターズアイ 岩田健太郎(感染症)

5日間の市中肺炎治療は妥当か

神戸大学微生物感染症学講座感染治療学分野教授 岩田健太郎

 2017年02月01日 07:30

イメージ画像 (c)Thinkstock/Getty Images ※画像はイメージです

研究の背景:多くの感染症の治療期間はわりと「ざっくり」

 どの抗菌薬がどの感染症に効くかについて、微生物学的、臨床医学的知見は豊富である。問題は、治療期間だ。治療期間についてはわりと「ざっくり」である。

 よくガイドラインには7〜14日間とか、4〜6週間とか、分かりやすい推奨が載せられているが、その根拠はたいてい専門家の経験値にすぎない。そもそも、微生物やわれわれの人体が、キリスト教的「1週間」という単位で行動するという発想が非科学的だ(だから13日間という治療期間は絶対タブーなのかしら)。

 治療期間は治療薬への曝露時間に大きく影響を与える。曝露時間は薬剤耐性菌の発生リスクに影響を与えるし、入院期間にも影響を与える。過度に長い入院期間はコスト的にも問題だし、患者の合併症リスクも増すであろう。もちろん、過度に短い治療期間で治療効果が落ちるのは論外だ。感染症の妥当な治療期間の設定は、臨床的にとても意義深いものなのである。 

 というわけで、ここ数年、感染症の治療期間を検証した臨床研究が増加傾向にある。今回紹介するのは、その中でもコモンな感染症の親玉的存在、市中肺炎(community-acquired pneumonia;CAP)の治療期間に関する論文である。

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