<第13回>高齢者での慢性疾患の診断と治療目標をどう考えるか

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

86歳女性:

高血圧、心房細動・慢性心不全、腎機能障害、糖尿病、変形性関節症、骨粗鬆症で通院し下剤内服中。外来に付き添ってきた娘によれば、最近、物忘れが激しいという...

慢性疾患の診断や治療目標を高齢者でどう考えるか

 近年、慢性疾患の診断・治療は、診断基準や診療ガイドラインなどで比較的明確になりつつあると考えられます。しかし、認知機能や日常生活動作(ADL)が低下した"臨床的な高齢者"(第1回参照)では、通常以上に過剰診断や過小診断が生じたり、治療目標の設定が困難となることがありえます。今回のテーマは「高齢者における慢性疾患の診断と治療目標をどう考えるか」についてです。

木村琢磨先生

木村 琢磨(きむら・たくま)

北里大学医学部総合診療医学・地域総合医療学准教授,北里大学東病院 在宅・緩和支援センター長。

長野県生まれ。東邦大学医学部卒業,国立東京第二病院(現国立病院機構東京医療センター)で初期研修,国立病院東京医療センター総合診療科で後期研修,国立病院機構東埼玉病院総合診療科などを経て現職。

高齢者の臨床は「さまざまな症候・疾患への対応」「専門診療科への適切なコンサルテーション」「家族」「地域」を念頭に置く,「多職種との恊働」「継続性」を踏まえるなど総合診療医の持ち味を生かせる,やりがいのある領域であると考えています。本連載では,高齢者の臨床について横断的に考えていきたいと思っておりますので,先生方からの忌憚ないご意見をお待ちしております。

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