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ホーム »  連載・特集 »  編集こぼれ話 »  「成人期ADHD」該当者が多いのは医師だけ?

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「成人期ADHD」該当者が多いのは医師だけ?

 2017年05月17日 15:45

 先日、米国の研究グループが開発した成人期の注意欠如・多動性障害(ADHD)のスクリーニングツールに関する研究論文をご紹介しました。このツール、「直接話しかけられているのに話に集中できない」「ぎりぎりまで物事を先延ばしにする」など6項目について、その頻度を5段階で評価するというもの。記事に対し、「医師では当てはまる人が多いのでは」といったコメントをたくさんいただきました。

 しかし、当てはまる人が多いのは医師だけではありません。私の周囲を見渡すと、あの人も、あの人も...。かくいう私も、難解な上司の話に付いていけず上の空、ふと気付けば明日が編集作業のデッドラインでパニック、の日々。むしろ、これらの項目に当てはまらない人の方が珍しいのではないかという気にもなりますが、あくまでもこれはスクリーニングを目的としたツールであり、当然ながらADHDの診断は生育歴や生活歴の聴取を通じた多動性・衝動性、不注意などの詳細な評価が行われた上でなされます。

 最近、タレントや経済評論家などの著名人が当事者であることを公表するなど、一般メディアでも成人期ADHDの話題を目にする機会が増えました。成人期ADHDの当事者は職場や家庭で困難な場面に直面し、失業や家庭不和、事故などを経験しやすく、うつ病など他の疾患を合併するリスクも高いとされています。

 過剰な診断や治療が行われる状況は回避されるべきですが、スクリーニングをきっかけに適切な治療を受けられる当事者が増えるのであれば、こうした簡便なツールの普及に期待したいところです。ただ、研究グループはツールの精度を別の人口集団で検証する必要性も示唆しており、その実用化まではしばらく待たねばならなさそうです。

(岬りり子)

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