オザグレル、エダラボンは海外で脳梗塞に使用されていない!

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 The Lancetに脳卒中(stroke)のセミナーがありました(2017; 389: 641-654)。

 最重要点は次の7点です。

  • オザグレル、エダラボンは海外では脳梗塞に使用されていない
  • 先進国では、SCU(stroke care unit)で治療すると脳卒中再発率は8割減少
  • 脳梗塞で有効なのは即座のアスピリン160~300㎎、心房細動でのワルファリン
  • 脳梗塞で有効なのはt-PA、stent retriever、頸動脈内膜切除、頸動脈ステント!
  • MCA梗塞に頭蓋骨半切除で死亡率は改善するが遺残障害は強い
  • テント上脳出血はGCS 9~12の時のみ発症8時間以内手術は有効かも
  • テント下脳出血はGCS<14、径30~40mm以下、容積7cm3以下、第4脳室閉塞で手術

 この総説で気になったのは「多くの神経保護薬、例えばシチコリン (ニコリン)、高用量アルブミン、硫化マグネシウムなどはいずれも効果がなかった。また低体温療法も勧められない」とはありますが、オザグレル(商品名カタクロット、キサンボン)やエダラボン(ラジカット)には全く触れられていません。欧米でこれらの薬剤が脳卒中で使用されることはありません。ただ最近、エダラボンのALSでの使用が認可されたようです(関連記事)。

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする