超長時間作用インスリンの有効性と安全性 デグルデクがグラルギンより劣ることはない 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:デグルデクの米国での承認はかつて"待った"がかけられた せんだって紹介したCANVAS program(関連記事「これでSGLT2阻害薬の心腎保護効果は確定」)と同じ6月12日、同様にN Engl J Med オンライン版に発表されたのがDEVOTE試験である。 インスリンデグルデク(商品名トレシーバ、以下デグルデク)は半減期が18~25時間、作用時間が約40時間に及ぶという超長時間の持効型溶解インスリンアナログであり、開発当初からその安定した作用により、より少ない低血糖エピソードで既存のインスリン製剤と同様の血糖管理を得られることが期待されている。実際、日本でも1型糖尿病患者を中心に基礎インスリン製剤として多くの患者に処方されてきている。 そんなデグルデクに衝撃が走ったのが2013年のことである。米食品医薬品局(FDA)がデグルデクの承認を保留したのである。その理由は、インスリングラルギン(商品名ランタス、以下グラルギン)との比較を行った16件の試験の成績を見ると、ことによると心血管疾患の増加の可能性が否定できないからということであった。この疑念を払拭するために、ノボ・ノルディスク社が力を注いで実施したインスリンデグルデクの心血管アウトカム試験がDEVOTE※である。 私自身、デグルデクの効果に注目してきた者の1人であり(J Diabetes Sci Technol 2015;9:632-638)、DEVOTE試験の結果には大変な関心を抱いていた。そして、心血管疾患の増加の可能性は否定された。実は、2015年にFDAはデグルデクを承認しており、そのような結果であることは予測されていたのではあるが、まずは喜びをもってお伝えしたい。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×