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ドクターズアイ 岩田健太郎(感染症) ドクターズアイ 岩田健太郎(感染症)

マクロライドの光と影

神戸大学微生物感染症学講座感染治療学分野教授 岩田健太郎

 2017年09月01日 09:25
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イメージ画像 (c)Getty Images ※画像はイメージです

研究の背景:ボスは予後が悪い

 あなたの上司のことではない。移植後のBOSのことだ。が、その前にマクロライドの話をする。

 マクロライド系抗菌薬は抗菌効果のみならず、抗炎症作用もあるということで、いろいろな疾患に応用されてきた。一番有名なのはびまん性汎細気管支炎(Diffuse panbronchiolitis;DPB)に対するマクロライド少量長期療法で、予後不良のこの疾患の治療法としてはほぼ確立しているといってよい。このDPB治療の拡張版という形で、多くの呼吸器内科医や耳鼻科医がさまざまな疾患にマクロライドを用いてきた。しかし、有効性や安全性が妥当な臨床試験で評価されているわけではなく、「使うと良くなる患者がいる」というかなり薄弱な根拠で用いられているのが現状だ*1

*1Videler WJM, van Hee K, Reinartz SM, Georgalas C, van der Meulen FW, Fokkens WJ. Long-term low-dose antibiotics in recalcitrant chronic rhinosinusitis: a retrospective analysis. Rhinology. 2012 Mar; 50(1): 45-55.

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