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特集「疑義照会を考える」

顔を知らない相手だから連携できない?

座談会「必要なのは、変えていく力だ!」

 2017年09月22日 10:00
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2017年4月、異色のメンバーが顔を合わせ、今後の疑義照会の在り方を巡って討議しました。その座談会の内容は、座談会記事「必要なのはかえていく力だ!」(全4回)でお伝えしましたが、実は、疑義照会に限らない話題も繰り広げられました。当コーナーでは、記事に書ききれなかった先生方のご発言を紹介します。  



岩田健太郎

"顔を見れば、情が移るし相手の印象が変わる。「顔を合わせてコミュニケーションをとるべき」、これは全ての職種に言えると思います。"

IMG_4873アイコン02.JPG岩田

私は、カンファレンスはすごく重要だと思っています、院内でも院外でも。

やはり、会って話すというのはすごく大事で。普段の疑義照会でいきなり電話がかかってくるというのは、コミュニケーションと捉えることにすごく抵抗があります。あれは、やはりコミュニケーションではない。

電話って、コミュニケーションを取る上であまりいいツールではないですよね。顔を見れば、情が移るし相手の印象が変わる。「顔を合わせてコミュニケーションをとるべき」、これは全ての職種に言えると思います。

IMG_4807アイコンweb02.JPG高橋

顔の見える関係が重要だという岩田先生の話はよくわかりますが、他職種連携に関しては反対の見解を持っています。

薬を出して、患者さんに被害が出た場合には、薬剤師の責任があると思っています。もちろん医師の方にも、責任があると。互いに、患者さんに対してベストの内容の薬を出しているんだという自負を持っている。そうすると、「コミュニケーションが取りにくいから、適正な医療を提供できない」とは言えないと、私は思います。

IMG_4873アイコン02.JPG岩田

私が言いたいのは、コミュニケーションには雰囲気が必要で、電話による疑義照会が、ツールとしてはあまりよくないということ。もちろんしなきゃいけないことはするのだが、それで人間関係が近付いたりすることはあまりないので。

IMG_4805松原先生アイコン02.JPG松原

疑義照会で、医師が「薬局から電話ですよ」とつながれたときに、「あ、何か間違ったことやったかな」という意識を持てば、出て話を聞こうという気持ちにはなる。コミュニケーションツールとしては良くないかもしれないけれども。

疑義照会と呼ばれているものの、全体の6割くらいは形式的な疑義照会。内視鏡入れようとしているときにブブブと鳴って、隣にいた研修医に取ってもらって「え、何?」と聞いたら「先生、一包化してもいいですか」とか言われたら「うるせぇ!いいに決まってるだろ」と、バンと切る。

疑義照会をクリティカルに近い情報交換、つまり、本当に有効な薬物療法上の疑義照会に限定してしまえば、処方医と調剤薬剤師の関係は保たれていくだろうと思います。外で会ったら、「あ、先生、どうもありがとうございました」と、処方医が薬局の薬剤師に言うかもしれない。そういった意味でも、無駄なところをなくして、本当に医師に問わなければ患者の安全性が守られないようなときに電話をしましょうと言いたい。

IMG_4873アイコン02.JPG岩田

事例研究をもっとしたらよいと思います。要は、「良い疑義照会」というモデルみたいなものがあったらよい。それは、大抵は医師の失敗事例なのですが。

医師は、自分の失敗事例を検証することが大嫌いな人たちです。でも、失敗こそが検証に値する。学会で良くある「●●が著効した1例」なんて武勇伝は、あまり勉強にならない。そうではなくて、「自分はこういうことでしくじった」と。「しくじったところを、薬剤師に助けてもらった」、あるいは、「本来もっと薬剤師が助けてくれるべきだった」みたいな事例がよいです。

そうすると、医師に電話をかけづらいという薬剤師にとって、「こういうパターンでは疑義照会するべきなんだ」という励ましになります。

疑義照会の頻度は程度問題なので、しょっちゅう電話が来るのも、全く電話が掛かってこないというのも、振れすぎ。ちょうどいい塩梅というのを探さなければいけないのですが、何をもってちょうどいいにするのかは、医師と薬剤師のコミュニケーションが決めるのだと思います。

IMG_4805松原先生アイコン02.JPG松原

私たち病院の薬剤師は、その橋渡しができる存在だと思います。治療に使っている薬がクリティカルになればなるほど、その辺は、きちんとしないといけません。

外来で化学療法をやっているときには、患者さんにかかりつけ薬局をもっているかを聞いて、なければ作ってもらいます。そこにこちらから電話を掛けて、「こういう患者さんが行くので、薬を用意しておいてください」、「後のフォローもお願いします」と、病院での指導内容などは全部FAXで送り、指導の注意点やモニターしてほしいこともお願いします。

例えば、血圧が上がる副作用のある分子標的薬が出ている場合。連携が良好な保険薬局の場合、かかりつけの患者さんが来たときに計測した血圧データを、全部FAXしてくれます。

医師は、次の受診時にそのデータを参考にして「血圧上がらないでよかったですね。このまま継続できそうですね」と判断できる。こういった連携を「非常にいい」と医師も言ってくれるわけです。

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