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デュロキセチンによる疼痛治療は副作用に注意!

北里大学精神科学主任教授・北里大学東病院院長 宮岡等

 2017年11月27日 06:00
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論文の背景:痛み治療におけるデュロキセチン使用の広がり

 鎮痛補助薬には抗うつ薬が含まれており、日本でも三環系抗うつ薬であるアミトリプチリン(商品名トリプタノール)の効能には末梢性神経障害性疼痛が含まれている。精神科医は難治性疼痛の治療を依頼されることがあるが、その時点で既に抗うつ薬や抗てんかん薬が処方されていることが多い。これらの薬剤ではQT延長、立ちくらみ、起立性低血圧、眠気、ふらつきなど循環器系や神経系の副作用がよく知られているはずなのに、適切な問診や検査がしばしば行われていない。

 そのような中、 2010年に抗うつ薬として発売されたデュロキセチン(商品名サインバルタ)は2012年以降、糖尿病性神経障害、線維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症に伴う疼痛への効能が追加された。デュロキセチンの使用量が増えてきた影響もあるのか、難治性疼痛の診療を依頼された症例で、既にふらつきや眠気などの副作用を認める場合が少なくない。

 痛み治療をめぐる最近の日本の状況は、抗うつ薬を用いる機会の少ない医師が抗うつ薬を処方する場面が急速に増えているともいえる。そのため今回は、痛みに対して抗うつ薬を用いたときの有害事象を検討した論文(Front Neurol 2017 ;8:307)を紹介し、痛みに対して抗うつ薬、特にデュロキセチンを用いる場合の副作用や注意すべき点を振り返っておきたい。〔関連記事:宮岡等氏がメンタル問題への対応を辛口批評

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