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快刀乱麻㉒ 「事故調報告書」報道を考える

 2017年11月29日 06:00
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 無痛分娩時の事故をめぐって、医療事故調査報告書が警察の手に渡ったとして各方面で問題視されている。どうも読売新聞の記事を基にして議論しているらしいが、読売新聞の報道は、警察からのリーク情報をそのまま書くという、新聞記者がよくやらかす手合いのようで、「誤報」と言えるように思える。同記事の概要は、産婦人科医院で今年(2017年)1月に無痛分娩を行った女性が死亡した事件で、専門医らでつくる医療事故調査委員会が報告書をまとめ、院長である容疑者(業務上過失致死容疑で書類送検)による容体急変時の処置について「蘇生に有効とはいえなかった」と指摘していたことが判明し、警察も緊急対応に過失があったとしており、医学的見地からも過失が裏付けられたという内容である(Yomi Dr 2017.10.8、読売新聞)。

 ここで、「誤報」と指摘できる部分を示しておくと、同ウェブ記事は「2015年に始まった医療事故調査制度に基づき、第三者機関医療事故調査・支援センター(日本医療安全調査機構)が実施」としているが、当該医療事故調査報告書は、医療事故調査支援センターによるものではない。医療法に基づく医療事故調査ではあるが、あくまで院内調査であり、院内調査に医療機関外の第三者が加わって調査を行ったものである。あたかもセンター調査であるとの報道を行ったのは、医療事故調査制度の仕組みを理解していない記者が書いたことをうかがわせるものであり、医療問題の報道を行う記者の資質に問題があるといえよう。記者がこのような誤報を行った原因は不明であるが、おそらく警察のコメントが付されていることから、警察からの情報提供であろうか。警察と医療関係の担当記者は通常別であるから、警察の情報だけで記事を作成することになったのが誤報の原因かもしれない。

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