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喘息でない咳にも吸入ステロイド薬は効く!?

 2017年12月12日 09:39
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研究の背景:FeNOは好酸球性炎症を反映する検査指標

 呼吸器内科では、呼気一酸化窒素濃度(FeNO)を測定することがある。特殊な機器が必要だが、検査自体は驚くほど簡単である。詳しい機序は割愛させていただくが、FeNOは好酸球性炎症を反映するもので、数値が上昇しているほど「喘息らしい」といえる。判断基準についてはいろいろな意見があるが、37ppb以上ではその可能性が高いと考えてよく、50ppbなら間違いなく好酸球性炎症ありと判断してよいだろう。

 近年、喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)のオーバーラップ(asthma and COPD overlap;ACO)という疾患概念が登場している。日本呼吸器学会はこのオーバーラップ疾患のガイドラインについて、11月にパブリックコメントを募集していた。これら閉塞性肺疾患を診断する上で、FeNOはかなり役立つのだ。では、どう役立つのか。

 COPDの治療の根幹は、吸入長時間作用性抗コリン薬である。この薬は気管支平滑筋を弛緩させて、気道を広げる。それによって長期的に1秒量が底上げされる効果が得られる。ひいては、COPD患者の増悪リスクや死亡リスクも軽減する(N Engl J Med 2008;359:1543-1554)。一方、喘息の治療の根幹は、吸入ステロイド薬(ICS)である。気道の好酸球性炎症を緩和して、気管支攣縮を抑制する。これによって、喘鳴や呼吸困難感などの呼吸器症状を軽減し、さらなる喘息発作のスパイラルを断ち切ることができる。

 もしCOPDと喘息の両者が合併しているとしても、目の前の患者がどのくらいの割合でそれらを有しているかはすぐには分からない。それらを見分ける指標としてFeNOはある程度有効と考えられているわけだ。すなわち、FeNOが高ければ喘息コンポーネントがあるといえる。たとえCOPDらしい患者でも、FeNOが高ければICSが有効かもしれない。好酸球性炎症には薬理学的に吸入長時間作用性抗コリン薬よりもICSの方が効くだろう、そういう簡単な考えである。

 さて、慢性咳嗽や非特異的呼吸器症状を呈する患者においても、この手法は妥当だろうか。つまり、よく分からない呼吸器疾患患者でFeNOが上昇しておれば、ICSは効くだろうか。この疑問に一石を投じたのが今回紹介する研究である(Lancet Respir Med 2017年11月3日オンライン版)。

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