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【2018年 医学はこうなる】北野 滋久

国立がん研究センター中央病院先端医療科

 2018年01月05日 11:45
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私が選んだ2017年 医学3大ニュース

1. ますます拡がるがん免疫療法の適応

  免疫チェックポイント阻害剤の国内承認が進み、昨年度(2017年度)は9月に抗PD-1抗体ニボルマブが胃がんに適応拡大、抗PD-L1抗体アベルマブがメルケル細胞がんに承認、抗PD-1抗体ペムブロリズマブが11月にホジキンリンパ腫、12月に尿路上皮がんに適応拡大されました。また、遺伝子改変T細胞療法についても、CD19分子を標的としたCAR(chimeric antigen receptor)-T療法(tisagenlecleucel)がCD19陽性急性リンパ性白血病(ALL)やびまん性大細胞型リンパ腫(DLBCL)に対して米食品医薬品局(FDA)の承認を得ています(国内未承認)。今後、実地臨床においてがん免疫療法は、ますます多くのがん患者さんに用いられるようになっていくことでしょう。

2. プレシジョン・メディシンが実地臨床へ

  昨年の3大ニュース(関連記事:「【2017年 医学はこうなる】 北野滋久」)でも今後の期待として取り上げさせていただいたプレシジョン・メディシン※1ですが、昨年11月にFDAが次世代シークエンス(NGS)解析により324種の遺伝子変異を一度に探索できる検査法「FoundationOne CDx (F1CDx)」を承認しました。本検査法は、FDAがこれまで承認してきた各種固形がんに対する治療薬に対応するがん関連の遺伝子変異が全て1回の検査で探索可能となるだけでなく、例えば、免疫チェックポイント阻害薬の有効性を予測する上で重要な情報となるマイクロサテライト不安定性(Microsatellite instability;MSI)や体細胞変異数(Tumor Mutation Burden;TMB)についても測定可能です。期待されていたプレシジョン・メディシンが実地臨床に導入された意義は大きく、わが国でも同様にNGS解析をがん治療に利用するための基盤整備が急速に進められています。

3. 一塩基レベルで遺伝子編集が可能に

  2012年に報告された新しい遺伝子編集技術であるCRISPR-Cas9システム※2が世の中に与えた衝撃は計り知れません。しかし、本システムでは特定の場所でDNAを削除、置換、挿入できるものの、点突然変異のような最小単位の遺伝子変異(エラー)を修正することは不得手でした。昨年、ハーバード大学の化学者であるDavid Liu博士らをはじめ幾つかの研究グループから、本システムを改良して、DNAレベルだけでなくRNAレベルにおいても点突然変異を修正することが可能な基礎編集(base editing)という技術が発表されました。6万を超える遺伝子異常がヒトの病気に関連し、そのうち約3万5千もの病気では最小単位である1つの点突然変異によって引き起こされていると推定されています。研究レベルで用いられるCRISPERシステムが、将来的には治療技術にまで発展することが期待されます。

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