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糞便移植で過敏性腸症候群の症状緩和?

 2018年02月16日 06:00
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研究の背景:過敏性腸症候群と糞便移植

 過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome;IBS)は反復する腹痛や腹部不快を主症状とし、その症状に排便頻度や便性状の変化(便秘あるいは下痢)を伴うことが特徴である。IBSの罹患率は対象集団や調査法によって異なるものの、一般的に人口の10%前後と報告されている。IBSの治療は、食事療法、薬物療法、心理療法などが基本となるが、QOLを損なう難治例が少なからず存在し、新たな治療法の確立が待たれている。

 近年、腸内細菌叢の異常(dysbiosis:細菌叢の構成異常・細菌種数の減少など)がさまざまな疾患の病態に関わることが明らかとなり、"dysbiosisの改善"という観点から「糞便移植(faecal microbiota transplantation;FMT)」という新たな治療法が注目されている。FMTが大きく取り上げられるきっかけとなったのは、再発性Clostridium difficile腸炎を対象にしたランダム化比較試験(RCT)で有効な治療成績が報告されたことによる(N Engl J Med 2013; 368: 407-415)。この報告によって、dysbiosisが病態に関連している疾患が注目され、それらに対するFMTの治療成績が報告されるようになった。対象疾患は、炎症性腸疾患(IBD)やIBSなどの消化管疾患だけでなく、メタボリックシンドロームや自閉症など多岐にわたっている。しかし、これらはパイロット試験にとどまる報告も多く、FMTの有効性の評価には質の高いRCTによるエビデンスが必要とされている。

 IBSの病態は、心理的異常、内臓知覚過敏、消化管運動異常の3つの要素が複雑に絡み合うことで形成されるが(脳腸相関)、一方でdysbiosisも病態に関わることが明らかとなっている。IBSの症状緩和にプロバイオティクスや低FODMAP(Fermentable、Oligosaccharides、Disaccharide、Monosaccharides、And Polyols)ダイエットの有効性が確認されている点などは、IBSの病態とdysbiosisの関連を示唆するものである。このような観点から、これまでにIBSに対してFMTが行われた報告は散見されるが、いずれもコントロールを有さない小規模試験でありRCTは行われていなかった。

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