新規血栓溶解薬で脳卒中診療の均霑化を 医師主導型で開発、tenecteplaseの登場 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:限定的なアルテプラーゼの治療効果 血栓溶解薬アルテプラーゼの米国での承認(1996年)は、脳梗塞急性期治療において画期的な出来事であった。しかし内頸動脈、脳底動脈、中大脳動脈近位部の閉塞に対する効果は極めて限定的であることから、十分な効果が得られるまでには機械的血栓回収療法の登場を待たねばならなかった。現在、脳梗塞でアルテプラーゼ投与による効果が望めない場合、あるいはアルテプラーゼの適応外の場合には血栓回収療法が行われている。 新たに開発された血栓溶解薬tenecteplaseは、アルテプラーゼの遺伝子組み換え変異体(アルテプラーゼ分子296~299番目のアミノ酸リシン、ヒスチジン、アルギニン、アルギニンをアラニンに置き換えたもの)でフィブリン親和性が高く、半減期が長く(20~24分)、プラスミノーゲンアクチベータインヒビター(PAI)-1抵抗性が高く、静注単回投与が可能である。大血管閉塞の血管再開通率もアルテプラーゼに比べて高い可能性が示されている(N Engl J Med 2012; 366: 1099-1107)。 同薬のアルテプラーゼに対する非劣性と優越性および安全性を検討するため、Tenecteplase versus Alteplase before Endvascular Therapy for Ischemic Stroke(EXTEND-IA TNK)というオープンラベル盲検化評価(PROBE法)を用いた医師主導型の前向き多施設共同臨床試験がオーストラリアを中心に2015年3月~2017年10月に行われた(N Engl J Med 2018; 378: 1573-1582)。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×