【キーワード】抗NMDAR脳炎
2018年06月07日 06:15
プッシュ通知を受取る
米・University of PennsylvaniaのJosep O. Dalmauらが提唱した卵巣奇形腫に随伴する傍腫瘍性脳炎の一種であり(Ann Neurol 2007; 61: 25-36)、N-メチル-D-アスパラギン酸受容体(NMDAR)の細胞外成分に対する抗体を有する自己免疫性脳炎。NMDARはグルタミン酸受容体の一種で、中枢神経を中心として広く生体内に存在しており、学習や記憶の基盤となるシナプスの可塑性などに重要な役割を果たしている。NMDARの機能不全は、神経変性疾患や脳卒中、統合失調症と関連するとの報告がある。米国映画『エクソシスト』(1973年)に登場した悪魔つきの少女は抗NMDAR脳炎の症状であると指摘されており、昨年(2017年)公開された『彼女が目覚めるその日まで』と『8年越しの花嫁 奇跡の実話』は同脳炎を発症した女性がモデルの作品である。
■関連記事